通常、数学教育において計算に電卓を用いることは良くないこととされています。
しかし将来を見越して、電卓の活用は大いに検討されべきではないでしょうか。
中3生の展開の応用問題です。
1002^2 を計算せよ、が問題集にあったとします。
\(与式=(1000 + 2)^2 = 1000000 + 40000 + 4 =1004004 \)
を筆算で行い、解答を見て確認が通常の動作ですが、
更に、電卓を使って 自分でいくつか類題を作るわけです。
生徒自ら \( 105 ^2 \)を作成、計算するとします。
1.\( 与式=(100 + 5 )^2 =10000 + 1000 + 25 = 11025 \)を筆算で求める。
2.\( 関数電卓のx^2 キーを用いて105 ^2=11025 \)を求め、これを確認する。
すなわち、問題集では与えられた問題を解くのみですが、電卓では周辺の類題を
自分で発展的に作成し、正誤をすぐに判定できます。
仮に電卓無しだと類題を作ったとしても、第三者に検証してもらうしかないわけですから
大幅にモチベーションが低下することでしょう。
そうだ、類題を自分で考えて解け、それを電卓を用いて確認せよの課題演習は有効では
ないでしょうか。
ある意味で解析解と実験結果を比較しているとも言えます。
小さなことですが、電卓の活用事例としては使える話ではないかと思っています。